(イヌ/オス/6ヶ月/名前・ミルク)
我が家の2頭目の犬ミルク君についてご相談させてください。生後6ヶ月に入ったところです。将来は35キロ程の大きさに育つそうです。本人も一生懸命お兄ちゃんに負けずに沢山食べていますが、最近軟便が続きます。
いつもの病院では、様子を見ましょうと言われていますが「もしかしたらすい臓の病気かも?」と言われてしまいました。
すい臓の病気とはどんな病気でしょうか?
一生お薬を飲まなければいけなくなるかもとも言われてしまい、かなり心配しています。
4ヶ月半ば頃から、体重もあまり増えていなくて(現在13キロ)見た目も痩せています。
ドンブリ飯をぺロっと毎日たいらげているので、痩せの大食いかな?と思っていたのですが、1週間様子を見るのが、心配で心配でたまりません。どうぞよろしくお願いします。(猪瀬さんより)
猪瀬さん、こんにちは。
ミルクちゃんの症状は食欲は旺盛にも関わらず、体は痩せていて軟便が続けているという症状ですね。
これらの症状を現わす病気はすい臓の病気ばかりでなく、複数あります。
そのうちの代表的な病気(全てではありません。特に高齢になって起こりやすくなる病気等は省いてあります)を以下に示します。
1.すい臓の病気(膵外分泌不全症):すい臓から分泌される消化酵素(アミラーゼ・リパーゼ・トリプシン等)の分泌が減少してしまうため、食欲はあるものの、常に消化が不十分で栄養として吸収できず、結果として下痢(軟便)が続き、痩せてしまう病気です。
2.腸の病気(吸収不良症候群):色々な腸の病気のうちの一部は、腸の粘膜からの栄養吸収能力が下がってしまう病気で結果として食欲はあり、ちゃんと消化までの経過は正常であるにも関わらず、最終過程である吸収ができないため下痢(軟便)が続き痩せてしまう病気です。
3.食べ物があわない場合:食べ物に対するアレルギー等体質的に現在の食べ物が合わないことも考えられます。動物病院にある専門のアレルギー体質用の処方食や大腸炎用の処方食で改善される可能性があります。やはりこれも、食欲はあるものの下痢(軟便)が続き、痩せてしまう病気です。
4.腸内寄生虫:腸に寄生虫がいるために下痢(軟便)が続き食べても太れない場合。
細かい事を言えば他にも同じような症状を示す病気はあると思いますが、発症年齢を考えると今述べた1〜4をまずチェックする必要があると思います。
3は、食事の改善(動物病院で処方してもらうアレルギー体質用の処方食)で、4は簡単な検便でチェックできると思います。
以上のように簡単に検査ができるものから1つ1つ病気の原因をしぼっていく必要があると思います。 (2003.06.11)