(ビーグル/10歳/オス/名前・ゴン太)
数週間前から階段の昇り降りやジャンプをする度に鳴くようになり、病院に連れて行ったところ『椎間板ヘルニア』と診断されました。
まだ初期だし老犬だから手術は避けダイエットして体への負担を減らし自然治療をすると言われました。散歩の回数・時間も減らし、食事も制限し、ありとあらゆる段差は昇らせない様にしてますが、最近では腰をかばうようにぎこちない歩き方をしたり、座った状態でご飯を食べたり、私達家族を見上げる事すらしなくなりました。どう見ても悪化していると思いますが、何か他にこれ以上悪化させない治療法はありますか? また、10歳という歳での手術は生死に関わりますか?(YUKIさんより)
初めまして、YUKIさん。
ビーグルのごん太くんが椎間板ヘルニアと診断されたとのことですね。
診断後の治療は安静とダイエットあるいは自然治癒にまかせるとの指導の基に従っていながら、症状は悪化しているとのことですね。
一言で椎間板ヘルニアと言っても病気の程度は様々で、腰の痛み程度のものから、重度のものは後ろ足の麻痺や、膀胱麻痺(自力では排尿ができなくなってしまう状態)まで様々な程度があります。
一般的に軽い症状のものは注射や飲み薬等いわゆる内科療法が選択されますが、症状の程度の重いケースや今述べた内科療法としても良くならないケースでは、外科療法(いわゆる手術)をしなくてはいけないケースもあります。手術は熟練を要する手術なので、本当に手術でしか治す方法がない時の最終手段だと考えて下さい(手術でなくて注射や内服等のお薬[内科療法]で症状が治ればそれにこしたことはない訳ですから)。
YUKIさんのケースでは内科療法として、ダイエット以外の注射や飲み薬といった内科療法の中でもとても重要な治療がされていないように思います。いまいちどかかりつけの先生に注射や飲み薬等の内科療法を相談してみたら良いと思います。
ただし、程度の重いケースをあまり内科療法でひっぱりすぎてしまうと、手術をする時期を失ってしまうケースもありますので、今までの経過や治療及びそれらの反応、今の症状等をよく獣医師に相談し、内科療法が特策か外科療法の方が良いのかよく話し合う必要があると思います。
私個人の私見としては、極端に症状が重くならなければ、ダイエット以外のまだ行われていない内科療法(注射や内服等)をまず試してみて(経験的に3〜5日程度が反応があるかどうかの1つの分岐点になると思います)症状が改善するか否かをよく観察する必要があると思います。
全く改善する様子がなければ、早めの手術が必要かもしれません。
万が一手術をする必要が出てきたとして、10才という年齢は一般的には十分な手術前の検査(血液検査等)をして問題がなければ、問題はありません。(2003.04.30)