はじめまして。18歳になるオス猫を飼っています。
先月の25日に突然右目が失明してしまいました。
病院の明るい診察台の上に乗せた時、初めて異常に気付きました。左の目はまぶしそうに細くなっているのに、右目は暗闇にいる時のように、瞳孔が開きっぱなしになっていました。
先生が言うには、視神経の異常によるもので、脳に腫瘍がある可能性もあると言われました。
1ヶ月ほど様子を見て、目が飛び出すようになってきたら、腫瘍の可能性が強いと言われましたが、2週間たった現在はそのような変化は見られません。ただその日以来食欲が半分以下になり、元気がなく、右目が以前は澄んでいたのに今は白く濁っています。食欲が無いのは目の痛みのせいだと先生から言われました。
1日3回抗生物質入りの点眼と、朝夕2回抗生物質の飲み薬を処方してもらい、2週間続けてきましたが、瞬膜も赤っぽくなり炎症を起こしているようです。
失明はもう直せないと言われているので、あきらめているのですが、見えないながらも痛みや炎症がなくなる日は、来るのでしょうか。また、眼科のある病院で見て頂いたほうがいいのでしょうか。(りょうさんより)
りょうさんこんにちは。18才長寿の猫ちゃんですね。
りょうさんのおっしゃるように、万が一視力の回復が期待できないとしても、痛みをかかえて生活させる事は本人(本猫)にとって、とても辛い事だと思います。
りょうさんが気付かれたように、右の瞳孔が大きく開いたままになり視力を失ってしまう眼の病気はいくつかあります。
診察して下さっている先生のおっしゃるように、脳の腫瘍等の病気の可能性も否定できませんが、
1.眼の痛みがある点
2.眼が白く濁っている点(眼の濁っている部位が角膜なのか水晶体なのか硝子体なのか不明ですが、病気を診断するうえで重要なポイントだと思われます)
3.瞬膜が充血している点
以上の3点より、脳の(腫瘍等の)病気よりも、眼球自体の病気の可能性が強いと思われます。
眼球自体の病気で突然視力を失い、瞳孔が開いたままになってしまう病気をいくつか挙げますと、
1.緑内障:眼圧が上昇してしまう病気で、眼(角膜)が白く濁ってくることもよくあります。眼圧を測定する必要があるので、眼科のある病院等、眼圧を測ってもらえる病院で診察してもらう必要があります。
2.網膜剥離や網膜萎縮等光を感じる網膜の病気:網膜等の眼底の検査をする必要があります。眼底を検査してもらえる病院で診察してもらう必要があります。
3.視神経炎等、視神経の病気:上記の網膜の病気と同様に、眼底検査が必要となります。
4.全眼球炎:眼球全体に感染等により炎症が起きてしまう眼としては一番重症な病気です。とはいえ、前に述べた1〜3の病気もとてもやっかいな眼の病気です。
他にも可能性のある病気はありますが、いずれにせよ、右目には重大な問題が起きている可能性が強いと思われます。
総合すると、眼圧の検査と眼底の検査(白濁しているので難しいかもしれませんが)、場合により、眼のエコー検査(超音波検査)が必要となるかもしれません。いずれの検査もそれ程苦痛を伴うものではありませんので、以上の検査をしてもらえる病院での早めの診察をお推め致します。(2003.1.10)