(柴犬/メス/5歳/名前・もこ)
はじめまして。
我が家の柴犬のもこ(メス・5歳)は生後6か月位でアトピーと診断され、血液検査によって様々なものがアレルゲンとなっていることが解りました。
それ以降、フードはアレルゲンを避けた処方食に変え、シャンプーは週に1回し、痒がっている時に頓服でステロイドを飲ませている状態で、なんとかしのいでいました。
しかし、ここのところ、耳や肉球の周りを異常に痒がり、出血する程酷くなってしまったので病院にかかったところ、ステロイドを飲んでいることによって免疫が低下し、感染症にかかりやすくなっているとの事で、大変ショックをうけました。
感染症の治療の為、抗生剤を服用する間はステロイドを飲まないようにとのことで、感染症はよくなりましたがステロイドを中止したことによって体中の痒みがさらに酷くなったようで、脱毛・色素沈着等、さらに悪化してしまっています。
ステロイドを与えれば痒みは治まるでしょうが、与え続けることが不安になりました。
もうどうしてよいか分からず、色々と検索しておりましたところ、貴院でインターフェロンというものを受けられると知り、内容について教えて頂けたらと思います。
大変高価な治療だと聞いておりますが、保険適用されることもあるのでしょうか?
宜しくお願いいたします。
こんにちは。
お話からすると柴犬のモコちゃんのアトピーの程度は、中等度~それ以上かな?と感じられます。
私のホームページ内にあるマスダ動物病院便りで、以前にアトピーのことを書いたのでまずはご参考にしてください。(http://www.masuda-rui-heart.sakura.ne.jp/letter/041.html)
基本的にアトピーは完治しにくい病気です。言い方を変えるとうまく付き合ってっていくことが必要な病気だと言えます。また、アトピーと一言で言っても痒みの程度や皮膚病変の程度は軽いもの~重いものまで様々です。
軽い程度であり広範囲で無ければシャンプー療法や局所の塗り薬を主体とした治療となりますが、多くの場合は飲み薬等の全身療法が必要になってきます。
飲み薬にもいろいろありますが、お話のように効果が期待できる薬の代表がステロイドといっても過言ではないと思います。
ただし、長期に使用し続けると細菌等の感染等を許してしまい、細菌感染の痒みがアトピーの痒みにプラスされてさらに痒みが強くなってしまいます。
また、アトピーを発症している場合「体内の免疫のバランスが悪くなっていることが基本にある」と言われています。
アトピーの子に使われるインターフェロンはその悪くなっているバランスを少しでも改善の方向に持っていこうというものです。
具体的には一日おき(一日おきが無理なら~数日おき)に効果がでるまで最高4週間インターフェロンを注射します。
必要があれば以後週に1回のペースで数回インターフェロンの注射を継続する場合もあります。
アトピーに対するインターフェロン療法の最大の長所は副作用が少ないと言う点だと思います。
ただし、インターフェロン療法に対する反応には個体差があり、効果がとてもよいケースからほとんど効果が現れないケースまで様々です。かなり荒い言い方かもしれませんが実際にやってみないと効果が出る子なのか否かはわからないということです。
インターフェロン療法は少し費用がかかる治療法ですが、発売当初よりは割安になってきました。又、反応によっては注射の間隔を少しあけたりして調整したりすることでさらにある程度割安に行うこともできます。
保険適応に関してですが、各保険会社により対応は違うかもしれませんが多くの保険会社は保険対象になると思います。
もちろん免責になっていなければという前提です。
詳しくは契約している保険会社に確認していただくのが確実だと思います。
お答えになったでしょうか?
答え切れていないことやまた何か分からないことがあればいつでもご相談下さい。(2010.11.7)