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傾きがひどく、ふらふらで横に倒れてしまいます

(イヌ/メス/17歳/名前・ムク)
2年前にも一度、前庭疾患になり、内服薬で傾きもおさまり、足の弱りはあるものの元気に過ごしていました。続き
6月の下旬ころから、吐き気とご飯を食べなくなってしまい、急いで病院に行きました。
2年前と同じとのことで薬をもらって帰りました。
ただ今回は2年前より傾きもひどく、ふらふらで横に倒れます。また薬の効果も見られません。獣医さんによると高齢なことから、薬のききが悪いとのことでした。
しばらく、薬をのませていたのですが、今は時々、のませてくださいとの指示をうけました。
服用したときは良く寝ますが、いつもは夜泣きとうろうろと歩いてはまわりにぶつかるといった行動がみられます。
2年前は治ったが今回は後遺症として残るでしょうと言われました。
やはり回復はしないのでしょうか?
かわいそうで仕方ありません。
現在、食欲はでてきています。あと、どうしてもムクを5時間ほど一人で留守番させないといけないときがあります。気がかりです。どういう環境整備をしていたらよいかも教えて下さい。よろしくお願いします。(まさみさんより)


まさみさん、こんにちは。
17才のムクちゃんが、2年前に前庭疾患(平衡感覚に異常をきたす病気)になり、回復したものの今回再発し、前回よりも症状が重症であるとのことですね。

前庭疾患といっても、色々な原因があるものの原因がはっきり追求できないケースも少なくありません。
前庭疾患には末梢性(耳の奥の「内耳」に代表される平衡感覚器官の異常)と中枢性(脳の異常)に大別されます。
末梢性の前庭疾患の1つに老齢性前庭症候群というものがありますが、ムクちゃんがそれにあたるか否かは断定できません(以前にnonさんより似たケースの問い合わせがあったので参考にしてみてください)。
ムクちゃんが前回のように回復するか否かも判断しづらいところですが、診察して下さっている先生の指示を守り、経過を良く観察していくことが重要だと思います。

最後に、ムクちゃんの環境整備に関してですが、ムクちゃんは平衡感覚が弱いので、つまずいたり、細いすきまに足をはさんだりしないような環境づくりが必要です。
また、リードや鎖をつけておくと手足にからまりついてしまうことも考えられます。
そこで、ある程度の広さのサークル内での飼育が必要かもしれません。
自分の臭いのついたタオルや毛布を入れておいてあげると安心できるかもしれません。
17才という高齢ですので、寝ていることが多いと想像しますが、とこずれなどできないように軟らかい上に寝かせてあげてください。(2005.7.23)