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足の付け根とお腹の部分に蛆虫がわいてしまいました

(ウサギ/メス/8歳)
私の家では約8年前からウサギを飼っております。ミニウサギとの事でしたが、今は1.6kgくらいあり続き普通のウサギと変わりないサイズです。
先日の出来事なのですが、ウサギの足の付け根、お腹の部分に蛆虫がわいてしまいました。とてもおとなしい雌なので、私たちの発見も遅れてしまい膀胱にも炎症が見られます。
夜間の緊急外来で病院に行き処置をしてもらいました。
毎日消毒と注射に通っています。
私たちの飼い方に問題があるのはもちろんなのですが、今後どうやってこの子を飼っていくべきか悩んでいます。
今はゲージに木のすのこを使っているのですが、どうしても糞が落ちにくく毛に固まってくっついてしまいます。今回もそこから発生したと思われます。
すのこ等々は全て新しいものに変えました。
食生活に関してもラビットフードのみを与え続けてきました。牧草を与えるべきだと言うことにも全然気が回らなかったというお恥ずかしい次第です。
現在私の家にはもう一羽ウサギがいます。そちらは5,6年です。ただ蛆虫がわいてしまったウサギと隣で飼っています。うつってしまう可能性はありますか?
そしてもう高齢とも言えるこのウサギたちに私たちがしてあげられること、するべきことはありますか?
何から変えていくべきなのか解らず途方にくれています。
ただただ蛆虫に黙って耐え、皮膚に穴が空いてしまい、それでも泣き声一つあげられないウサギに本当に申し訳なく思っています。
今は全力で治療に取り組んでいますが、何かできることがあったら教えていただけないでしょうか。
長々と申し訳ありません。(大塚さんより)


大塚さん、こんにちは。
8歳のウサギの足の付け根やお腹に、蛆虫がわいてしまったとのことですね。
だいぶ、大塚さん自身が心を痛めているようすですね。
ウサギ自身の食欲や元気は大丈夫なのでしょうか?
 
ハエウジ症は、一般に衰弱した動物の肛門、傷口、分泌物のある眼や耳にハエ類が卵を産み付け、孵化したウジが激しく組織を破壊し、皮膚が破れてしまう病気です。
治療するのになかなか大変な病気ですが、治療は、現在してもらっているように、ウジを直接取り除き、消毒や抗生物質の注射または内服などで二次的な細菌感染を抑え、その部を清潔に保つことです。更に、これ以上卵を産み付けられないように、ハエを遮断する必要があります。
 
傷の治りを早めるためのお薬として、アイプクリームという塗り薬や、キチン・キトサンなどもあります。
どの程度効果があるのかは、使用してみないとわかりませんが、試してみる価値はあると思いますので、一度、かかりつけの先生に相談してみたら良いと思います。
 
傷に便がついたりして不潔になると、病気は更に悪化しますので、その点に関しても工夫が必要となります。
もう1匹の5,6歳のウサギにうつるとすると、ハエが媒介しますので、やはりハエの遮断は不可欠です。
 
最後に、床材が硬い状態の環境にずっといると、後ろ足の床を接するかかとの部分に傷ができ、ハエが卵を産み付けるのに好都合となりますので、もう1匹のウサギも気をつけてあげてください。
 
また、食欲や元気がないとすれば、潜在的に何か病気がないか否かを調べたり、栄養を充分に取れるよう、注意が必要です。
治療するのになかなか困難な病気ですが、診察してくださっている先生の指示を守り、頑張ることが、今一番、大切なことだと思います。(2005.6.30)