(シーズー/オス/3ヶ月/名前・るぅ。)
漏斗胸につきご相談したく、メールさせていただきました。2004/12/6生まれのシーズーを1月末日に我が家につれてきました。
購入時から少々気になっていたグルグル音のする呼吸が改善されないうえ、最初はあった食欲が落ちたので病院につれていったところ、レントゲンから「漏斗胸」と診断され、「中度と重度の間で、家族として迎え入れることは勧められないので購入元に相談してはどうか」と言われました。
漏斗胸という病名を聞くのも初めてでしたし、「肺は圧迫されており、いずれ心臓に影響がでることも考えられる。短命に終わる子が多い」と説明され、未来はないのかと、その場ではひどく落胆しましたが、ネットで調べてみると、重度と診断された子も成長過程で治癒したり、手術で克服したりという記事がありました。
これは奇跡的な結果の報告なのでしょうか。
漏斗胸を克服するために、飼い主が今できることなどはないのでしょうか。
せっかく出会えた子を 他の子に替えるコトは考えられず、今すべきこと、治療の方法などお教え頂きたく、どうぞ宜しくお願いいたします。なお、食欲は落ちたものの、元気はあり、先住犬(シーズー 1歳8ケ月)に飛び掛かってじゃれています。(るぅ。のママさんより)
るぅ。のママさん、こんにちは。
るぅちゃんが、中〜重度の漏斗胸と診断され、現在、呼吸症状ならびに食欲の低下が漏斗胸により起きているということですね。
漏斗胸という病気に関しては、るぅ。のママさんはだいたい認識されていると思いますが、以前に猫の漏斗胸についてazulさんよりご相談がありましたので、参考にしてみてください。
るぅちゃんのケースでは上記の症状が出ているので、手術の対象となるかもしれません。この点に関しては、よく検討しなくてはいけません(実際、手術しなくてはいけない程の漏斗胸はそれ程多くはないと思いますので、頻繁に行なわれている手術ではないと思います)。
手術の方法は、いくつかあるかとは思いますが、その1つの方法として、まだ成長期のうちに、内側に落ち込んでしまっている胸骨に何本かのステンレス製またはナイロン製(いずれも組織反応が少なく、且つ日数が経過しても伸びない材質の糸)の糸をかけ、胸部に正常な胸骨のカーブを型どったギブスを装置し、そのギブスに胸骨にかけた糸を結んでおくといった手術方法があります。
成長に応じて、ギブスを何回か替えていきます。シーズーの骨の成長は、およそ生後6ヶ月で、おおむね終了するので、その3〜4ヶ月が勝負となります。
手術方法は他にもあるかもしれませんが、いずれの方法も、100%確実と言えるものではないと思います。
しかし、今回お話し致しました方法が、おそらく動物自身に一番ストレスが少なく、優しい方法だと思います。(2005.3.7)