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発情出血後に小豆色のようなものが出てきます

(ポメラニアン/メス/3歳/名前・ポポン)
3歳になったばかりのポメの女の子ですが、この子は発情出血が始まって3週間位たった、もう何も続き出ないかなと思う頃に、小豆色のようなベタっとしたものが出て毛に付いています。
その後0.5〜5ミリ程の同じような色のものがおしっこ時のシートに付着することが4,5日続きます。
今回の発情では、それが1週間以上続いており、普段お世話になっている獣医さんに尋ねたところ『生理の名残かもしれないし、膣炎や子宮内膜炎をおこしている可能性もある。もう少し様子を見ましょう。ただ毎回同じような事を繰り返すようなら将来子宮蓄膿症になる可能性が高いから手術した方が良いかも』との事でした。
可愛くてたまらないこの子の子孫を残したいとも思っておりましたが『体が小さいので相手のオスやお腹の子の数によっては難産や帝王切開になる可能性は高い』とも言われました。
出産はさせないとしても出来る限り自然のままにしておきたいと思っておりましたが、やはり近いうちに避妊手術した方が良いでしょうか?
今までの発情時に変かな?と感じた他の症状としては、出血が始まる寸前に白い液体が出る、おしっこ時のシートに透明なペチャっとしたものが付着する等です。
どうするべきか悩んでいます。先生のお考えをお聞かせ下さいませ。(長くなってすみません)(ポポ母さんより)


ポポ母さんこんにちは。
3才のポメのポポンちゃんが、発情終了後、3週間くらいして小豆色のベタっとしたものが毛についたり、尿に混じったりするとの事ですね。
 
犬の発情は、卵巣から出るホルモンに支配されています。
そのホルモンの分泌量や、ホルモンバランス(卵胞ホルモンと黄体ホルモンのバランス等に代表されます)には個体差もあり、また同一個体であっても、発情の度に変化があったり、年齢によって変化がでてきたりします。
中年以降、ホルモンバランスが悪くなると、子宮蓄膿症にかかる可能性は高くなりますが、動物の場合、ホルモンバランスを調べることは、私の知る限り一般的には行なわれていないと思いますので、ポポンちゃんの症状が、ホルモンバランスが悪くなって起こっているものなのか否か、判断できません。
診察して下さっている先生のおっしゃるように「生理(発情による出血の名残り)」の可能性が一番高いのではないかと私も思います。

また、ホルモンバランスに異常があるか否か調べることができない限り、この症状が子宮蓄膿症になる確率を高めるものなのか否かも簡単には言えないと思います。
しかし、獣医師の立場としては(ホルモンを測定できない現状では)普通一般と違う発情だったり、今までの発情と違う発情だった場合は、ホルモンバランスに異常があるかもしれないと想定し、飼い主さんに対し、起こるかもしれない子宮蓄膿症の知識を持っておいてもらうことは、早期発見につながるため、子宮蓄膿症の話を出すことは十分に適切なことだと思います。
ポポ母さんの1つ前のかよさんからのご相談も(症状は多少違いますが)似た所がありましたので、参考にしてみて下さい。
 
私自身の今回の結論は、現在のポポンちゃんの症状は、直接的に子宮蓄膿症を示唆する症状の可能性はかなり低いと思われますので、経過を観察することで良いのではないかと思います。
ただし、子宮蓄膿症が早期発見できるように知識と観察力を持っておいて下さい。
 
最後に、子宮蓄膿症を発症したケースでは、今までの発情と発情期間等が違っていたり、発情が少なく、あるいはなくなったりと、思ってみれば前もって何か発情の変化があったというケースもありますが、今までの発情と全く変化なく、普通の発情だったと思われるケースでも沢山あります。
また、いつもと違った発情であっても、子宮蓄膿症にならないケースもたくさんありますので、これらを総合すると、子宮蓄膿症を発情の状態で予想することは必ずしも確かなことではないと思います。(2005.3.1)