(イヌ/オス/17歳/名前・トム)
1月ほど前ぐったりして立つことができず、食欲がなくなり病院へ連れていったのですが、老齢によるものと言うことでプレドニゾロン(朝夕各1錠)を服用したところ改善しました。
Dr.より「様子を見てお薬を減らしてください」と指示を受けていたので半分の量に減量をしたところ、2年前と似た症状をおこし、受診してステロイドを注射してもらい投与量を戻すと、元の状態に戻ったので、少ししてから再度減量すると、夜に不眠をおこし(人間の痴呆のような)深夜徘徊をしました。
現在は再び元の量に戻し、少しは安定していますが、副作用の多尿があり夜には“おしめ”をつけて寝ています。そして薬のせいか異常な食欲にもかかわらず、少し痩せてきています。このままステロイド剤を現在の量のまま服用し続けてもいつかは効かなくなるのでは・・・副作用で余計な苦しみを与えててしまうのでは・・・と不安に思っています。
年齢的なこともあり静かに最期を迎えさせてあげたいと思うのですが、プレドニゾロンによる治療をこのまま続けたほうがよいのでしょうか?(2歳頃から抗てんかん薬服用、2年ほど前食事を食べなくなり左向きに斜頚し立てなくなりました。その時は“さんはん神経”の異常と言うことでプレドニゾロンを服用、1週間ほどで治癒しました。現在の体重は14kgです)長くなりましたがご回答をよろしくお願いします!!(nonさんより)
nonさん、こんにちは。
トムくんは17歳で非常に高齢ですね。2年程前も調子を崩したようですが、nonさんの献身的な看護と診察してくださっている先生の治療(プレドニゾロンの内服)で、長生きできていると思います。
1ヶ月前の、ぐったりして立つことができなくなり、食欲がなくなった原因と、2年前のさんはん神経(正確には三半規管、もっと正確には前庭器官)の異常と同一か否かが難しい所だと思います。
今回、再度ステロイド量を減量して発現した深夜の徘徊の症状も、いわゆる痴呆の症状のひとつとして出てくる場合もありますし、前庭器官の異常の症状のひとつとして出てくる場合もあります(犬老齢性前庭疾患というものもあります)。
しかし、ステロイドを元の量に戻したら徘徊がなくなったようなので、前庭器官の異常の可能性の方が高いと考えられます。
お薬による多尿の問題もあり、少々、飼い主さんとしては大変な部分もありますが、今、薬をやめると、再度症状が出てしまう可能性が高いので、やはり、今はお薬を現在の量で続けた方が良いと思われます(お薬の副作用も心配ですが、現在の症状を抑える方が大切だと思います)。
前庭器官の異常にも色々とありますので、一概には言えませんが、2年前のように、お薬をある期間飲ませた後、お薬を切っても症状が出ない場合もあるので、ある程度、現在の量を続けた後に、再び減量してみたらどうでしょうか?
減量方法も、半分に減量してうまくいかなければ、まず4分の3に減量、あるいは、現在の量を1日おきに投薬(隔日投与)してみる等、色々と試してみると良いと思います。
又、ご質問の中で「服用し続けてもいつかは効かなくなるのでは…」とありますが、薬の種類によっては、そのような現象が起こってくるものもありますが、現在のお薬はそのような現象は起きないと考えていただいて結構です。もし効かなくなった場合、病気の根本が悪化してきていると考えられます。
最後に、前庭器官の異常は、中耳炎や内耳炎等、耳の病気から起こることも多いので、耳の病気がないか否か、調べてもらってください(もちろん、既に耳は診察していただいているとは思いますが…)(2005.1.12)