(イヌ/オス/10歳)
2週間ほど前に尿道結石の診断を受けました。その時と1週間後くらいに尿を抜いていただきました。
診断を受けた日から尿道を広げる薬と抗生物質を飲ませていますが、あまり効果がないのか、まだ効果が出るまで行かないのか分かりませんが、抜いてから数日はちょろちょろながらも出ているのですが、1週間もしないで殆どちょろっ程度になってしまうようです。
レントゲンの結果は大きくないからこの方法(薬)で出てくれればという程度だったようですが、恥ずかしい話ですが、週に一度尿を抜いてもらいに行ったり、薬をもらってくるだけの金銭的余裕がありません。
手術を受けさせてあげることも出来ない状況で、どうしたものかと悩んでいます。借金をして手術を受けさせても、尿道結石は再発の可能性が低くないようで、本当にどうしたら良いのか・・・。
手術か、現在の薬で尿道を広げるようにして様子を見るという以外方法はないものでしょうか? また、この薬はどの程度やってみて、効果を期待できるものなのでしょうか? お金のことが第一の問題なので、なかなか獣医さんを目の前にして言えず、こちらにご相談させていただきました。ご面倒かと思いますが、ご回答いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いします。(マミーさんより)
マミーさん、こんにちは。
尿道に結石がつまり、尿が出にくいとのことですね。
1週間後に再び尿が出にくくなったので、尿を再度抜いたのですね。あと治療にかかる費用が問題のようですね。
一般的に、雄犬の尿道は雌犬に比べてかなり細く、小さな結石でさえも尿道につまってしまうことがあります。
更に、結石の形も結石の種類(結石の成分)により様々で、丸いものから、コンペイトウ状のものまで色々あります。
コンペイトウ状のように表面がゴツゴツしているものは、尿道の粘膜にしっかりとくい込んでいて、ちょっとやそっとでは取れません。
いずれにしても、尿道結石を放置しておくと尿がうまく出ずに、膀胱が尿でパンパンになり、膀胱破裂が起きたり、腎臓に負担がかかり、尿毒症(本来、体内でできた尿素窒素等の老廃物は尿の形で体外に排出されますが、尿が出ないとその老廃物は体内に蓄積されてしまいます)を併発したりと、命に関わることになります。
また、長いこと(2週間という期間は十分に長いと思います)、結石が尿道につまることで、尿道を圧迫していると尿道の粘膜が傷つき、将来、尿道が狭くなってしまったりすることもありますので更にやっかいなことになってしまうことも考えられます。
現在、投薬している尿道を広げるお薬の種類はわかりませんが、尿道結石のように物理的に尿道がつまっているような状態にはあまり効果が期待できないかもしれませんし、もし、試すとしても(先程お話し致しました、尿毒症や膀胱破裂の危険もあるので)これ以上試し続けるのは危険を伴うと思います。
以上をまとめると、「なるべく早期に尿道結石の摘出手術をしてあげるべきではないか」というのが私の結論です。
再発の件ですが、もし手術をした場合には、摘出した結石の成分(種類)を検査センターに出して、調べてもらうことにより、多くの場合、処方食による食事療法で予防が可能ですので、再発は防げると思います。
最後に、手術となると費用はある程度かかってしまうのは仕方ないことです。
手術すれば治る病気ですので、なんとか一時期の出費はワンちゃんのためにも覚悟してあげてもらえたらと思います。
また、先程もお話し致しましたように、尿毒症を併発したり、万が一膀胱破裂を引き起こしてしまうと、ワンちゃんにとっても手術の危険度は増し、費用も更にかかってしまうと思います。(2004.11.22)