(ミニチュアダックス/メス/1歳1ヶ月/名前・M)
先々月初めての生理を迎えいよいよ女の子の仲間入りと思っていた矢先のことです。
足を投げ出している人の足をまたぎ腰を振る動作を始めました。
一時期の事かと思いあまり気にも留めていなかったのですが、2ヶ月経つ今でも続いております(やや激しくなっている!?)
室内であまりよその犬たちと接することもなく、お散歩に出ても他の犬がいると遠巻きになってしまうような犬です。
今の所、赤ちゃんを産ませてファミリーを増やす予定はないので早めに避妊手術をしたほうがいいのでしょうか?
それとも、腰振りは、自然な成長過程でそのままでもいいのでしょうか?(まあちゃんさんより)
まあちゃんさん、がんばって苦手なパソコンを打ってのご質問ありがとうございます。
Mちゃんのように腰を使う行動をマウンティングと呼びます。マウンティングは雄ばかりでなくMちゃんのように雌でも見られることもある行動です。
この行動は早い犬では生後3〜4ヶ月くらいで現われることのある行動で、子犬(兄弟)同士でじゃれて遊んでいる時などにしばしば見られます。
これは、性行動というよりも、幼い子犬同士、じゃれあいながら自分の優位性を示しているのです。そのような行動を通して自分と相手の強弱関係を徐々に自覚・認識していきながら、社会化をしていくのです。
従って飼い主さんの足にマウントして腰を使う行動は飼い主さんよりも優位に立つきっかけになってしまうので、しつけ上も許してはいけません。
もし、人に対してマウント行動を示してきたら、しかるのではなく、黙って、目も合わせずにその場から立ちあがるか、その場から立ち去ってマウントを許さないで下さい。
しかられる罰は時として興奮を助長させてしまったり、しかられていると感じず、かえって遊んでくれていると誤解されてしまったりするからです。
マウントしようとしたら、相手にされなかったというのも犬にとってみると十分な罰になるのです。
次に避妊手術に関してですが、避妊手術は様々な病気を予防してくれるメリットがあるので、赤ちゃんを生ませる予定のない場合は避妊手術をしておく事をおすすめします(第24回動物病院だより「避妊手術」を参考にして下さい)。
ただし、今回の行動は遊びの中で優位性を示そうとする行動の可能性が高いので、この行動自身は避妊手術をしてもなおらないかもしれません。
先程もお話し致しましたように、この行動をやめさせるためには、手や足を貸さず、この行動をさせない事が重要だと思います。
また解らない事があればいつでもご相談下さい。(2003.09.17)